私は子供の頃から体力のない子でした。気力と好奇心に体が追い付かず、ずっともどかしさを感じながら生きてきました。主人と結婚したことで体力のある人生の充実具合を目の当たりにし、わが子が産まれたらなんとしても体力のある子に育てようと思っていました。
そもそもなぜ私は体力がないのか、義実家と関わる中で原因がわかりました。それは体を動かす習慣のの差だと。季節のスポーツくらいは楽しむものの、基本的にはインドアな両親に育てられた私と、日々運動を欠かさず、休日は家族でスポーツをしたり、海や山でアクティブに過ごす義両親に育てられた主人。その差は歴然でしたので、まずは義実家の子育てを見習うことから始めました。
それに加え、体力のある子に育てる方法などが書かれた本を例によって読み漁りました。幼少期はとにかく歩かせることが良いこと、また特定のスポーツをして特定の部位を鍛えたり、待ち時間のある体操教室に子供を入れるよりも、幼少期は公園で好きに遊ばせることで満遍なく体が鍛えられ体力をつけられることがわかりました。(あくまで私が調べた範囲内のデータです)
まずは義両親を見習い、子供と歩くことから始めました。タイトルは失念しましたが、年齢×1㎞歩くと良いと何かの本に書いてありそれを目標にしました。
これが意外にも楽しく、体力云々ということ以上に、近所の方とご挨拶をしたり、季節の花を観察したり、とても楽しい時間を子供と過ごすことができました。
今日は雲一つない空だね、と言いながら空を見たら遠くに小さな雲が浮かんで大笑いしたり、小さな可愛い手を繋いで、他愛もない話をしながら歩いた時間は今でも私の宝物です。子供たちの心の中にも温かい思い出として残っていると良いなと思うのですが…。
また子供たちは二人とも理科が好きなのですが、毎日毎日花や生き物を観察しながら歩いていたことも影響しているような気がします。そんな生活を卒園するまで続けました。
その結果、体調を崩すことが多く体力もなかった上の子は、今では風邪一つひくことなく毎日元気に走り回る子に育ちました。また下の子は生まれた時から丈夫でしたが、上の子の幼稚園の送迎ついでにお散歩をしていたら年齢×1㎞以上歩く習慣が身に付き、やりたいことを全部やってもまだ体力が有り余る子に育ちました。
ただ都心に住んでいたころは体力がついたと思っていたのですが、大自然のある場所に生活拠点を移したところ、こちらの子供たちの体力に衝撃を受けました。以前は「疲れた」と言ったことがなかった下の子ですら、みんなと遊ぶと体力がもたないから今日は遊ばない、というのです。学校にいる時間が以前より大幅に増えたこと、気候が異なることも要因としてあると思いますが、小さな頃から海や川、山などの大自然の中でダイナミックな遊びをしてきた子たちと走り回っていたら体がもたないそうです。
無理せず少しずつお友達と遊ぶ機会を増やしたり、今まで身近になかった大自然の中で体を動かしながら、やりたいと思ったことが全部できる体力を身に着けて欲しいと思います。ちなみに私も子供たちと歩いたり、運動したりしているうちに随分体力がついてきましたので、子供だけでなく私自身も体力のある人になれるよう引き続き精進したいと思います。